「ボールコントロールは上手くなったのに、試合になると活躍できない」
そんな悩みを抱えている子どもたちや、そのご家族は多いのではないでしょうか。
技術は確実に身についている
ボールコントロールは良くなっています。トラップ、パス、リフティング、シュート。練習を重ねた成果は確実に出ています。
一緒に練習する仲間と比べても、技術面では遜色ない。むしろ上手いくらい。
それなのに、試合では…
- 試合に出る時間が少ない
- 出ても目立った活躍ができない
- ボールに触る機会が少ない
- 上手くなった実感が持てない
技術は上がったはずなのに、なぜか試合では結果が出ない。この状況に、戸惑いや焦りを感じることもあると思います。
試合を見て気づくこと
試合を観察していると、ある傾向が見えてきます。
「ボールを失わないように」「ミスしないように」プレーしている。
ボールが来ると、まず安全な選択を考える。横や後ろへのパス。確実に繋げられる味方を探す。リスクのあるプレーは避ける。
これ自体は悪いことではありません。むしろ、チームプレーとして大切なことです。
でも、これだけでは試合で目立つことは難しい。コーチの目に留まることも少なくなります。
なぜ活躍できないのか
理由はシンプルです。
ゴールへの意識が薄いから。
サッカーの本質は、ゴールを奪うこと。そして相手のゴールを防ぐこと。
試合で活躍する選手は、常にゴールを意識しています。
- 自分がシュートを打てるポジションはどこか
- どうすればゴール前に侵入できるか
- このパスは得点につながるか
全てのプレーが、ゴールに向かっています。
次のステップ:攻める意識を持つ
せっかく身につけた技術を、ゴールに向かうために使う。これが次のステップです。
具体的には
1. 前を向いてプレーする
ボールを受けたら、まず前を見る。ゴールに向かう選択肢を探す。安全な横や後ろへのパスは、その後の選択肢として持っておく。
2. ゴールできるポジションを常に探す
ボールを持っていない時も、「ここならシュートが打てる」「ここならパスを受けて前に進める」というポジションを探し続ける。
3. リスクを恐れず、チャレンジする
前へのパス、ドリブル突破、シュート。成功率が低くても、ゴールに向かうプレーにチャレンジする。
チャレンジすると何が起こるか
正直に言うと、失敗が増えます。
- パスミスが目立つ
- ボールを奪われる
- シュートが枠を外れる
- 仲間やコーチに怒られるかもしれない
これは避けられません。難易度の高いプレーに挑戦するのですから、当然です。
でも、そこに成長がある
失敗すると、課題が明確になります。
「このタイミングではドリブルじゃなくてパスだった」 「もっと顔を上げてプレーする必要がある」 「シュートの精度を上げる練習が必要だ」
課題が見えれば、何を練習すればいいかがわかります。そして、それを克服していく過程で、本当の実力がついていきます。
試合で活躍するとは
試合で活躍する選手の共通点は、失敗を恐れないことです。
ゴールを奪うために、何度でもチャレンジする。失敗しても、次のプレーでまた前を向く。
そういう姿勢が、チャンスを生み出し、ゴールにつながり、周りから評価されるプレーになっていきます。
意識を変えるだけで見える景色が変わる
「取られないように」から「ゴールを取る」へ。
この意識の変化だけで、プレーは大きく変わります。同じ技術でも、使い方次第で試合での存在感は全く違ってきます。
もちろん、すぐに結果が出るわけではありません。失敗も経験しながら、少しずつ前進していく。
でも、その先に、試合で活躍する姿、ゴールを決める瞬間、チームメイトと喜び合う時間が待っています。
コーチや親の皆さんへ
子どもたちがこのチャレンジに踏み出す時、ぜひそのチャレンジを応援してあげてください。
失敗が増えても、それは成長のプロセスです。ゴールに向かって前を向いたプレーを選択したこと、そのチャレンジ自体を認めてあげてほしいです。
今できることに自信を持って
まずは、今できていることを認めること。技術は確実に身についています。
その上で、次のステージにチャレンジする。
焦らず、一歩ずつ。サッカーを楽しみながら、成長していきましょう!